フレッツISDN


◆ フレッツシリーズの概略

  •  フレッツは、地域系NTT(NTT東日本・NTT西日本)の提供する定額料金サービスで、利用時間を気にしないで使えるメリットがあります。

    しかし、メール程度の利用で、毎月の利用時間が短い場合は、通常のダイヤルアップとタイププラスやi・アイプランなどの割引サービスを利用する方が割安です。自分の利用状況を考慮して利用しましょう。

  •  また、フレッツはベストエフォート型サービスと呼ばれるもので、回線や設備を共用して利用するために低価格で提供されています。その代わり、回線の混雑状況によっては、通信速度が低下することもあります(NTT以外の事業者が提供するADSLやケーブルTVのインターネットサービスもベストエフォート型です)

★ フレッツISDN

  •  ISDN回線利用者が、利用できるサービス。

  •  加入者区間の通信速度は、64Kbpsで、ブロードバンドではなく、ナローバンド(遅い回線)に相当する。

  •  ほぼ全国でサービスが提供されていて、ADSLが距離制限でサービスを受けられない場合でも、ISDNなら大丈夫である。

  •  通信速度は、送信・受信とも同じ速度で、安定した通信速度が得られる(ブロードバンドの普及でISDNが利用する回線速度帯域は十分確保されてきたので、サービス開始当初のようにプロバイダのバックボーン回線の影響で、速度が低下するようなことは、現在では、ほとんどなくなった)。

  •  ISDNは、本来、FAX専用電話や家族で電話回線が2本ほしいときのために開始されたサービス。

    一般加入電話(アナログ回線)を追加で引くと、初期費用で、設置負担金(休止回線を復活する場合や加入電話ライトでは不要)が、必要となることとに加えて、電話の基本料も2回線分になる。

    このような場合に、ISDNに変更することで、1回線で、同時に電話が2回線利用できるのが、最大のメリットで、電話の基本料も電話2回線分よりは割安である。

    このため、コスト削減のために、一般加入電話を2回線利用している場合に、1回線を休止して、1回線をISDNへ変更して、i・ナンバーサービスで追加の電話番号を取得し、電話とFAXの2回線をISDNに1回線にまとめて、経費節減している例は多い。

    フレッツISDNでも、インターネットへ接続していないときは、電話回線は空いているいるため、電話を2回線同時に利用できる。


★ 2002/06月現在のサービス費用

1、初期費用

  •  使用中のISDN回線を使う場合は、交換機等の工事料が、\2,000円

  •  新たにISDN回線に切り替える場合は、切り替え工事費に含まれるので交換機等の工事料含めて、\2,000円

2、月額利用料

  •  月額 \2,800円 (導入または廃止時の料金は日割り計算)

  •  NTT地域会社へマイラインプラスの契約をしている場合は、10%割引が適用されるので、月額 \2,520円

  •  この他に、通常のダイヤルアップと同様に、プロバイダのフレッツISDNコース利用料金が必要で、ぷららを例に取ると、

      2,800円(月額利用料)+700円プロバイダ料金(フリーチケット1200付き) = 3,500円 (マイラインプラス割引無し)

      2,520円(月額利用料)+700円プロバイダ料金(フリーチケット1200付き) = 3,220円 (マイラインプラス割引有り)

3、 構成イメージ

■ フレッツISDNでは、ダイヤルアップ番号は、1492 番に統一されている(他の電話番号で接続すると定額料金にならないので注意)。

インターネットへ接続する流れを順に説明すると、

1、NTTのフレッツ専用の電話番号、局番なしの「1492」へ、ダイヤルアップ接続をする(この番号はマイラインプラスの登録とは無関係に接続可能)。

2、専用番号に接続した回線はNTTの交換機で、契約者番号との照合が行われ、フレッツ契約者であることを確認できたら、電話網ではなく、リーモートアクセスサーバと呼ばれる装置へ接続される。

3、ダイヤルアップ接続設定のユーザID欄はプロバイダから指定されたIDとプロバイダを示す情報を設定する。

 通常のダイヤルアップ接続の設定 ユーザIDのみの場合が多いが、フレッツではユーザIDと@マークに続けて、プロバイダの識別情報を設定する必要がある。

 例 ユーザID@ocn.ne.jp

リーモートアクセスサーバは、@マーク以降からプロバイダを特定して接続する。したがって、プロバイダを変えても、プロバイダの識別情報を変えるだけで、接続電話番号を変える必要はない。また、同時に複数のプロバイダと契約も可能で、プロバイダの識別情報を変えたダイヤルアップ接続アイコンを設定すればよい。

4、導入前に検討する事項

  •  フレッツでは、ISDNの契約者電話番号を照合して、接続するため、登録回線からしか利用ができない。つまり、モバイルで出先で利用する場合やノートパソコンを持って里帰りしたときに、そこの電話から利用する場合は、通常のダイヤルアップで行う必要がある。

  •  上記のようにフレッツ以外でインターネットを利用することがある場合は、プロバイダによっては、フレッツ契約以外に、ダイヤルアップ契約を行う必要がある場合もある。

  • OCNでは、同じIDでフレッツも通常のダイヤルアップも利用できるが、定額料金のため、フレッツ接続とダイヤルアップを同時には接続はできない。

  • ぷららでは、通常のダイヤルアップは従量制料金で利用できる。また、月5時間のダイヤルアップと併用するプランもある。