実効速度の目安と速度改善対策


実効速度の目安

  • 10Mbpsプランでは、3Mpbs〜8Mbps前後が、現状の実効速度と予想される。理由は、通信経路に存在する機器やパソコンのインターフェース・処理などのオーバーヘッドのためである。

    • オーバーヘッド:本来「頭上の」という意味だが、コンピュータ用語としては、何らかの処理を行なうためにかかるシステムの負荷を指す。特にハードウェアの性能や、OSなどのシステムソフトウェアの性能など、システム全体にかかる負荷に対して用いられることが多い。 (必要真処理だが、純粋の処理に対しては余分な部分)

  • 100Mbpsプランでは、 現状では、インターネット網全体の高速化は整備されていないので、途中の経路に伝送路の速度・ネットワーク機器の処理能力・ネットワークの混雑状況・サーバ自体応答速度の影響で、実効速度は低下する。

    その ため、インターネット上のサーバとのデータ転送速度は通常15〜20Mbps程度で、最大でも30M〜40Mbpsぐらいと予想される(インターネット網では、前述の理由から、一時的にもっと、速度が低下する場合もある)。

    しかし、インターネット網へ接続する前の地域IP網内では実効速度は、50Mbits/s前後から、理論的には95Mbits/s近くまで、速度が出せる可能性はある(通信するためには、制御情報のやり取り等が必要で、100Mbps全てをデータ通信に使える訳ではない。また、実質的には、高速で応答可能な端末と専用のサーバ間で速度測定をした場合、たとえば、フレッツスクエア間での速度測定結果、前述のようにインターネット網を介した場合は、網内の最高速度とサーバの応答速度に制限される)。

    • ADSLの場合と大きな違いは、ADSLはアクセスライン(ユーザー宅〜交換所までの回線)自体に雑音などの影響を受けて、速度が低下する場合があるが、Bフレッツではアクセスラインへの影響は皆無であるので、安定している。

    • ADSLでの問題は、雑音など影響でアクセスラインの速度が低下した場合、その低下した状態での通信状態が維持されるので、影響がなくなった場合でも、モデム機能によっては、手動で再起動を行わないと速度が回復しない場合があることである。

速度改善対策

☆ 説明がくどいので、まとめだけを見てもらっても構いません

 → まとめへジャンプ

1、パソコンの処理能力
  • 高速にデータをやりとりできても、それを処理するパソコンの処理能力がないと、速度は発揮できない。

    • 一概に決めにくいが、10Mbpsプラン程度でも、WindowMe対応機ぐらいは欲しいところである(Windows98,98SEクラスでも、それほど差はでない)。

    • Pentium V800MHz以上で、メモリは256Mバイト以上ならば、理想だと思われる(PentiumUクラス+Windows98では、速度は半分以下しか出ない場合もある)。

    • また、 OSもWindowMe以降では、ブロードバンドを意識した仕様になっているため、100Mbpsプランでは、OSによる速度差も現れてくるし、パソコンの処理の能力もより、高いものが要求される(動画編集できる能力がある程度マシンが望ましい。

    ※ あくまでも、能力をフルに発揮するための目安であって、古いタイプのパソコンでも、メガ単位の速度が得られれば、十分にメリットはあるだろう。

  • 速度測定時には、アンチウィルスソフトやリアルプレーヤーなどの常駐ソフトは終了(解除)しておくとよい。

    アンチウィルスソフトでは、以前には、ソフトの不具合で速度が低下することがあった(現在では、解消されて、修正ソフトも配布されている)。

    参考  ウィルス検出ソフトの不具合

    一般的に、速度を測定するサイトでは、データの送受信試験で測定するので、アンチウィルスソフトの監視機能が有効になっていると、ウィルスチェック機能が働き、結果的に測定結果が正確に測れない可能性があるので、終了(解除・リアルタイムモニタ・監視停止)などを行ってから、速度を測定するのがよいだろう。

 

2、パソコンのLANインターフェース
  • 100Mbpsプランでは、当然、LANインターフェースも、100M対応でないと意味がない。

  • LANカード・LANボード(以下、ネットワークインターフェースを略して、NICと呼ぶ)もあまり古いものは使わない方がよいだろう。

    最近の標準的な仕様的は、10/100自動切り替え・全二重通信可能の対応である(LANインターフェース内蔵パソコンもよほど古い機種でない限り、同様の仕様を満たしているだろう)。

    「推奨スペック:、10/100自動切り替え・全二重通信(オートネゴシエーエーション・フルデュプレックス)」

    • 全二重通信(Full Duplex)とは、送信と受信を同時に行えるモードで、受信と送信が片方向ずつの半二重通信(Half Duplex)に対して、受信と送信を同時に行なうことで、既存のケーブル上で、実質どおりの伝送速度を実現する。

    • 全二重通信(Full Duplex)は、ケーブルに「より対線(ツイストペアケーブル)」を用いる10BASE- Tや100BASE-TX、Token Ringなどで採用されている。

    • たとえば、10BASE-Tの半二重通信では10Mbpsの速度を、送信と受信で交互(データを送信している間は、データを受信できない)に利用するため、インターネットでの速度イメージでは、受信速度のみでは送信に速度がとられる分だけ低下する。

    • 受信の場合も、実際の通信のやりとりでは、送ったデータに対して、受信パケットの確認・エラーによる再送要求など、送信側とのやりとりが必要で、トランシーバーで、交互に話しをするようなイメージになり、結局、半二重通信区間があると、片方向のみの速度は低下する。

    • 10BASE-Tは10Mbpsの速度規格だが、全二重通信(Full Duplex)では、送信に10Mbps、受信に10Mbpsと文字通りの速度が得られるが、半二重通信では、通信の状態により、転送速度が変化(低下)する。

  • 100Mbpsプランで使用される回線終端装置(ONU)は、 10/100自動切り替え(オートネゴシエーションと言う)が初期値で、スイッチで、イーサネットポートの100BASE-TXと10BASE-T、半二重と全二重を切り替えることもできる(納入されるメーカに設定方法は異なる)が、通常は初期の自動認識モードのままでよい。


    参考 ONUが自動認識で、NICも自動認識ならば、自動的に、100Mbps・全二重通信モードになり、一番、速度が発揮できる。

  • 片方の機器がオートネゴシエーション機器であっても、一方の機器が固定モードしかなったり、意識的に固定に設定した場合は、互いの機器を同じモードで接続すように試みるオートディテクトと言う機能が働く。

  • オートディテクトでは、半二重のみの接続になるので、10Mbpsの機器があれば、10BASE-T半二重モード、100Mbpsの機器があれば、100BASE-TX半二重モードとなり、結果的に、全二重モードで接続できないので効率が悪い。

  • また、オートネゴシエーション機器と全二重固定しか出来ない機器間は、うまく通信できない場合もあり、この場合は、両方とも全二重固定に設定にする。

  • リピータハブで接続すると半二重通信となる(最近、市販されているハブのほとんどは、スイッチングハブと言われるもので、全二重モードに対応している)。


    ※余計な話

    ・一般の方には無関係な話だが、リピータハブの方が効率がよいケースもある。例えば、数台のパソコンがLAN上にあり、1台のサーバとのみ頻繁に通信を行い、他の端末同士とのやり取りがほとんどない場合は、スイッチハブより、リピータハブの方がパフォーマンスがよい。また、このような構成でスイッチングハブを使う場合は、アップリンクポートを装備している製品を用いる。

    ・リピータハブは単純に信号を中継するが、スイッチハブは、いったんストアー(記憶)して、経路を判断・学習などの処理をして、送り先ポートへ信号を出す(ストアー&フォワード)。従って、通信相手が1ポートに集中する環境では、スイッチハブ自体の処理速度やメモリが十分でない場合は、かえって全体のパフォーマンスの低下を招くことがある。

    ・しかし、最近のスイッチハブのスループットは飛躍的に向上しているので、古い機器を転用してつかうなどのケース以外では、それほど意識する必要はないかもしれない。

    ・また、スイッチハブを導入する以上は、クライアント側のNICも全二重モード対応に代えて、LAN全体で全二重通信できる環境にするべきだろう。

    ・スイッチハブは、レイヤー2スイッチと同じだが、ポート数の多い本格的なスイッチをレイヤー2スイッチ、ポート数の少ない安価ものはスイッチハブと呼ぶ傾向がある?(^。^)?

    ・また、単なるリピーターハブは、ダムハブと呼び、スイッチハブをインテリジェントハブと呼んだり、ラン・スイッチと呼ぶこともある。

    ・レイヤー2とは、物理層レベルの宛先アドレス(イーサネットでいえば宛先MACアドレス)に基づいてパケットを目的のポートへとフォワードする。

    ・レイヤー3スイッチは、機能的にはIPルータ(IPアドレスに基づいてパケットをフォワードするネットワーク機器。単にルータともいう)と同じであるが、ハードウェア・レベルでパケットの宛先の認識やチェック・サムの再計算、宛先の振り分けなどを実現している。そのためワイヤースピード・レベルでパケット交換を行うことができるため、大規模なネットワークには欠かせない機器である。

    ・レイヤー4スイッチは、IPアドレスのほか、TCPやUDPのポート番号などに基づいてパケットの交換を行う。例えばWebサーバ向けのパケットとメール・サーバ向けのパケットをそれぞれのサーバへ自動的に振り分けたりするために使われる。

    ・レイヤー5/6/7スイッチでは、TCPやUDPのユーザー・データ部の内容も検査し、それに基づいてパケットの交換を行う。使用しているアプリケーションやそのトラフィック内容に応じてパケット交換やトラフィック制御などを行うことができる。

    ・レイヤーとは、OSI参照モデル(ネットワークの階層構造のモデル)のことで、通信プロトコルを、その機能別に7つの階層に分け、そのそれぞれの階層で実現する機能を定義している。

    OSI参照モデルは、以下に示すような7つの階層からなっています。

    第1層 :(レイヤー1)物理層 :信号線の物理的な電気特性や符号の変調方法などを規定する。
    第2層 :(レイヤー2)データリンク層 :データのパケット化や物理的なノードアドレス、隣接ノード間での通信方法などを規定する。
    第3層 :(レイヤー3)ネットワーク層 :ネットワーク上の2つのノード間での通信方法を規定する。
    第4層 :(レイヤー4)トランスポート層 :各ノード上で実行されている、2つのプロセス間での通信方法を規定する。
    第5層 :(レイヤー5)セッション層 :セッション(通信の開始から終了まで)の手順を規定する。
    第6層 :(レイヤー6)プレゼンテーション層 :セッションでやり取りされるデータの表現方法を規定する。
    第7層 :(レイヤー7)アプリケーション層 :アプリケーション間でのデータのやり取りを規定する。

    ほんとに余計な話でしたー自分の覚書のためでした・・・(-_-;)

 

3、LANケーブル

  • 市販されているLANケーブルには様々なものがあるが、100Mbpsプランを利用する場合は、あまり安価で粗悪なものを使うと、ケーブルの影響で速度低下を招くことがある。

  • ケーブルの種類は、カテゴリと言う表示で分類されている代表的なものは

    • カテゴリ3:10BASE-T(10Mpps)対応
    • カテゴリ5:10BASE-T・100BASE-TX(100Mbps)対応
    • カテゴリ5e:エンハンスドカテゴリファイブと呼ばれ、10BASE-T・100BASE-TX(100Mbps)に加え、ギガビットイーサ(1Gbps)まで対応

  • 100Mbpsプランなら、ノーブランド品よりブランド品を使いたい(無理にエコロジ配慮製品や高級なものを使う必要はないが、ノーブランド製品は安いが信頼性に欠ける)。

  • UTP(アンシール・ドツイスト・ペア)とSTP(シールド・ツイスト・ペア)があるが、通常はUTPで大丈夫、特別に雑音を発生する機器の側に配線する場合は、STPが必要な場合がある(電源部・蛍光灯・冷蔵庫・電子レンジなどから雑音が出るが、通常の電気製品ならノイズ規格を満足しているので大丈夫)。

  • 単線とより線も、100BASE-TXでは単線の方が、推奨されているが、それほど差はない。

  • スリムタイプという細めのケーブルは、長いケーブルでは減衰が大きくなるので、注意(50m以上の場合は、通常タイプを推奨)。

  • 極細フラットケーブルなども短い距離で使用すべきだろう。

  • また、フラットケーブルは、若干ではあるが、外部ノイズの影響を受けやすい傾向があるので、ノイズの影響が大きい場所では通常のケーブルを使う方がいいだろう。

  • アダプタと言って、ケーブルとケーブルをつないで延長する機器もあるが、 出来るだけ使わない方がよい。特に、100BASE-TXでは、影響が出る場合がある(1カ所ぐらいは接続してもいいだろうが、アダプタ部分では、雑音の影響を受けやすいので、ノイズ源から離して設置しよう)。

  • 家庭ではあまり関係ない話だが、給湯管の側など異常に温度が高くなる場所にLANケーブルを敷設してはいけない(ケーブル皮膜にも影響があるが、高温になると電気抵抗値が上昇して、減衰が大きくなる)。

 

4、Windows95,98の不具合

  • Windows95,98,NT4には、TCP/IP関連に不具合があるのでまずその修正を行うことが必要だ(WindowsMe,Windows2000,XPではこの問題はない)。

※該当するWindowsのバージョン

Microsoft Windows 95全般
Microsoft Windows 98及びWindows98SE

参考 95,98に関する技術的な説明(英文)
参考 NT4に関する技術的な説明(英文)

  • 解決方法

・NT4については、SP6aの適用によって解決できる。

Windows98については、ダウンロード ← マイクロソフトから
(ここが混雑している場合は、こちらから同じ物がダウンロードできます → ダウンロード ファイル名は変えてありますがどちらも同じソフトです)。

Windows95については、ダウンロード ← マイクロソフトから
(ここが混雑している場合は、こちらから同じ物がダウンロードできます → ダウンロード ファイル名は変えてありますがどちらも同じソフトです)。

・上記の「ダウンロード」をクリックして、修正ソフトを、デスクトップ等へダウンロードして、実行し、Windowsを再起動すれば改善できる。

・約170KBほどのソフトで一度実行すれば、完了、実行後は削除しても構わない。

※ インストールエラーが表示される場合は、下記のダイヤルアップ機能の修正を適用後、再度、上記の修正を実行する必要がある。

・Windows95については、ダイヤルアップ機能にも問題がある。参考ページ(日本語)
ここをクリックしてダウンロードして、機能修正が行う(約2.2MBあるので、多少ダウンロードには時間がかかる)。

 

5、MTU・RWINなどの調整と接続ツールの問題

  •  MTU値やRWIN値は、大雑把な言い方をすると、通信時にデータを送受信する際の入れ物の最大のサイズのことで、宅急便で荷物を送るときの業者の指定したダンボール箱の大きさのようなものだ。大きな箱で、一度にたくさんの情報を送る方が、小さな箱で何回も運ぶより効率が良いが、指定した最大サイズより大きな箱は運んでもらえないか、規格サイズに分割されたりするのでパフォーマンスは低下する。

  • Window2000,XPでは、特に調整しなくても、そこそこ速度が出る場合も多いようなので、複数の測定サイトで時間帯を変えてみたりして、速度を確認してから、下記の調整を試みるほうがよいだろう。

    速度を測定してみよう!  通信速度サイト一覧

  •  Windwos2000/Me/XPやLinuxでは、スライディングウィンドウと呼ばれる方法でReceive Window (RWIN)を自動調整する機能を持っていて、MTU値もブロードバンドを意識した値に設定されているため、通常は、下記の設定は行わないでも良いと言われているが、固定的にする方が速度が改善される場合もある。

  • しかし、Windows XPでは、MTUの値は、なにも設定しない状態では、1480 (XPのPPPoE機能を使用した場合と思われる、LAN接続ではMTUは1500になっているようだ) に設定されているので、MTU値を調整することで、速度が改善される可能性がある。

  • Windows95,98,98SEでは、ブロードバンドを意識していなかったため、これらの値は固定的で、なおかつ初期値はナローバンド向けに設定されているので、調整をするとパフォーマンスが改善されることが多い。

  • なお、実際には、インターネットでは、さまざまなサーバー相手に通信を行うわけで、その経路上すべてでフレームサイズは固定ではない。従って、固定で設定する場合には、すべての条件で最適な値は決定できないので、平均的にベストと思われる値を設定することになる。

  • フレッツユーザーは、フレッツ接続ツールを使用しているだろうが、申し込み時に送付されてきたものより、不具合を解消した最新バージョンを使う方がよいだろう。

    「ダウンロード先とID・パスワードは申し込み時に送付されてきた書類に記載されている」

    2002/11/03現在 Ver1.5E が配布されている(ページ上のインストール時に注意書きを読んでインストールする事)。

  • WindowsXPでは、付属機能のPPPoEで接続設定を行うが、私が検証した結果、ADSL程度ではパフォーマンスの差は大きくは変化なかったが、Bフレッツでは、別の接続ツールを使った場合は、明らかにパフォーマンスの向上が見られた(パソコンの処理能力にも関係すると思われる)。

    XPのPPPoE機能で速度が出ない場合は、別の接続ツールを試してみるのもいいかもしれない。

    従来、フレッツ接続ツールは、XPに対応していなかったが、インターネットを経由したサービスでは、インターネット網内の混雑状況や中継回線の問題から、安定して速度が得られないことや、Bフレッツの高速回線ではメリットを十分発揮できないので、インターネット経由しないで、入り口のIP網内で直接サービスすることが始まっている。

    現在、NTTのIP網内では、フレッツスクエア・フレッツコミュニケーション(地域系NTT)、ブローバ(NTT系列会社)、BBエキサイト(一般業者)等が、高速IP網から直にブロードバンドに対応したサービスを提供している。

    今後もこの形態のサービスが増えてくると予想される。

    Yahoo!BBなど、自社のネットワーク内から同様のサービスを行っているが、選択子の豊富さではフレッツの方が有利かもしれない。

    さて、フレッツでは、このようなブロードバンド専用サービスを利用しながら、インターネットも利用する場合は、PPPoEで複数の接続ができないと、いちいち切断して、別のサービスにつなぎ直さなくていけないので不便だ。

    そこで、フレッツISDNを除くフレッツサービスでは、複数セッションサービス(同時に複数のサービスに接続できる)を開始している。

    ・NTT東日本の場合は変更の申し込みが不要で、2002年10月1日から自動的に同時接続セッション数が増える。

    ・NTT西日本の場合は、申し込み(2002年10月1日から受け付け開始、工事費2000円)が必要になる。その代わりに、フレッツ・ADSLなどの同時接続セッション数をさらに増やせる「フレッツ・プラス」のサービスも開始する(通常は、無料で利用できる2セッションで十分だろう)。

    この複数セッションサービスに対応するには、接続ツールも対応していなければならない。

    そこで、WindowsXPにも対応するフレッツ接続ツールが配布されている。

     ダウンロード先 「ID・パスワードは申し込み時に送付されてきた書類に記載されているものを入力」

    2002/11/03現在 Ver2.20(複数セッション利用版)が配布されている。
    (ページ上のインストール時に注意書きを読んでインストールする事)。

    複数セッション向けだが、別に無理に複数に接続する必要はないので、XP付属のPPPoE機能で速度がでない場合は、こちらを使ってみると良いだろう。

     WindowsXPへインストールした例と説明

      SpeedGuide.net TCP/IP Analyzer ←現在の動作環境が表示できます。

    ※最適化のコメントは、日本のブロードバンド環境を前提としていないので、必ずしも適切ではありません。

なお、下記のような調整を施した後では、パソコンの再起動が必要です。


フリーソフトによる設定変更と設定値の確認

■ フレッツ接続ツールを使用した場合は、自動的に最適値に設定されるので以下の操作は必要ないとされているが、XPでは、このツールは使わないので、調整を行って方がよいだろう。

※ WindowsXPでも、前述のXP対応の複数セッション対応フレッツ接続ツールを使った場合も、以下の調整は不要だと思われる。

  • 注意 RWINの値は、65536以上に設定すると、一部のストリーミングコンテンツ等でエラーが発生することがあるらしいので、トラブルが生じた場合は、この値以下で設定してみてください。

  • MTU/RWINの値を検出して、設定ができる「EditMTU」というフリーソフトを使う手もあります。
    「速度の種類(自分の環境で出ている大体の速度)」、「ホスト名(検出対象のサイト)」を選び「Ping」ボタンをクリックすると最適なMTU,RWIN値を検出するので、その値を「Registry書込み」ボタンをクリックして設定します。

     EditMTUダウンロードページへ

  • また、プロバイダ ぷららの会員限定ですすが、ブロードバンドチューニングソフト「ぷらら Turbo」も配布されています。

    ・ダウンロードページに、詳しいマニュアルもあり、Windows版とMac OSX版があります。

     ぷらら Turboダウンロードページへ


Windows2000.XPでは、EditMTUで設定しても、
  SpeedGuide.net TCP/IP Analyzer 
で確認すると変更が反映されてない場合がある(SPのバージョンに依る?)。

この場合、下記のツールで設定するとよい。
注意 様々設定が出来るが、無闇に設定すると、Windowsに不具合が起きる可能性があるので 、理解できる項目以外は、いじらないこと。

  窓使いの友ダウンロードページへ

<65536以下の値を設定する場合>

1、LANアダプタが複数実装されているときは、 アダプタを選択
2、規定値チェックを外して、MTU値を設定
(以下、設定を行う場合は規定値チェックを外すこと)
3、計算用の欄に倍数の数値をいれると自動的にRWINの値が設定される
  (下図の例では、46倍で通常の最大値を設定)
4、「RWIN」の値を「全体のRWIN」を設定する欄に入力
5、適用→終了→Windows再起動

注意 なお、RWINの値の最大値は、65535バイトで、以下のような値を設定することも可能だが、消費するメモリも増え、オーバーヘッドも大きくなる。また、相手のサーバがウィンドウスケーリングと言う仕組みをサポートしている必要もあるので、現状では最大値を超える設定をすることで、速度測定サイトの結果が向上しても、実際のブラウジングでは、不具合を生じることもある。

    <65536以上の値を設定する場合>

    1、LANアダプタが複数実装されているときは、 アダプタを選択
    2、規定値チェックを外して、MTU値を設定
    (以下、設定を行う場合は規定値チェックを外すこと)
    3、RFC1323OptionsのWindows Scalingにチェックを入れる。
    4、計算用の欄のスケールファクタを選択すると自動的に「RWIN」の値が設定される
      (下図の例では、ファクタ4を選んでいます)
    5、「RWIN」の値を「全体のRWIN」を設定する欄に入力
    6、適用→終了→Windowsを再起動

※ Windowsの再起動に併せて、ADSLの場合は、設定変更後、念のため、ADSLモデムも再起動
  (リセットもしくは、電源をいったんOFFにしてから、再度ONにする)。

再起動後速度を測定してみよう!  通信速度サイト一覧


◆ 速度改善のまとめ

  1. パソコンはWindowMe対応機以上が望ましい。

  2. LANカード・LANボードは、10/100自動切り替え・全二重通信(オートネゴシエーエーション・フルデュプレックス)タイプでブランド品が望ましい(100Mbpsプランでは、あまり安価な製品では速度低下の原因になることがある)。

  3. LANケーブルは、カテゴリ5かカテゴリ5e規格で、安いものでも構わないが、ブランド品が望ましい。

  4. BフレッツではMTU値は1454、RWINは、65044(1414の整数倍)辺りがよいと思われる。

    MTU=1454
    RWIN=65044 (MSS x 46)
    Path MTU Discovery = yes
    Black Hole Detection = no
    Time Stamping = no
    Max. Duplicate ACKs = 2
    Selektive Acks = yes
    TTL = 空欄のままか、128