・ルータを使用しないで、パソコンとモデムを接続して、フレッツ接続ツールにより接続する場合は、MTUは、1454バイトに設定される。
・ブラウザでWWWサーバへアクセスすると、ブラウザはサーバへ受信可能な最大セグメント・サイズ(MSS)を通知する。
・MSSは、通常、MTUからIPとTCPのヘッダーの40バイトを引いた数値になる。すなわち、フレッツADSLでは、1454-40=1414バイトである。
・フレッツ接続ツールを利用している場合は、ブラウザは、MSS値を1414バイトに設定するので問題は生じない。
・ブロードバンドルータを利用する場合、パソコンとルータはLAN(イーサネット)で接続されるため、ブラウザは、イーサネットでの標準的なデータサイズ(MTU)1500バイトから、MSS値を、1500-40=1460バイト
と誤って設定してしまう。そのため、フレッツADSL網で規定しているPPPoEのパケットサイズを超えてしまうのである。
・この不具合が判明してから、各ルータメーカはPPPoE接続の場合は、WWWアクセスのデータサイズを監視して、MSS値が1414バイトを超えている場合は自動的に1414バイト以下の適切な値に設定を変更する機能を付加している。
・MTU(Maximum Transmission Unit)
ネットワークの物理的な媒体において、1回の送信で送ることのできる最大のデータのサイズ。たとえばイーサネットなら、最大1500bytesまでのデータを送信することができる。これより大きなサイズのデータを送りたければ、上位プロトコル側で、MTUサイズに合うように分割して送る必要がある。
・MRU (Maximum Receive Unit)
ネットワークの物理的な媒体において、1回に受信できる最大のデータのサイズ。たとえばイーサネットなら、最大1500bytesまでのデータを受信することができる。MRUを超えるサイズのデータは受信できないので、場合によっては通信に先立って送信側にMRUを通知しておく必要がある。