2、パソコンの処理能力の問題
■ 最近のホームページは、グラフィックなどを多用したデザインのものが増えて、パソコンに表示するためにはある程度、パソコンにも能力が必要である。
・ブロードバンドでパソコンが、表示に必要な情報をいくら速く受信しても、それを処理するパソコンの能力が低ければ、体感速度はそれなりに低下することも考慮しておこう。
・ペンティアムV相当以前の機種では、ADSL8Mメニュークラスになると、パソコンの処理能力の影響で、パソコンで速度測定した結果も低下する。この影響は、Bフレッツなどの、高速な回線を使用する場合には特に顕著になるだろう。
・ノートパソコンでは、CPUも省電力タイプを採用していることやハードディスクのアクセス速度・グラフィック処理能力などの影響で、同じようなスペックに見えてもデスクトップ機に比べると、全体の処理能力は低い。
■ この問題の解決にはパソコンのグレードアップしかないが、趣味で行う場合を除いて、本体をあれこれチューニングするより、あっさり買い換えることをお勧めする。
・パソコン価格は落ち着いてきた感じだが、価格に対する性能・機能は年々(月々?)向上しているので、古い機種をチューンアップするより買い替えの方が安上がりだったりする(下手にいじって動作が不安定になると大変な労力が必要になる)。
■ チューンアップ例(この用語は適切ではないかもしれませんが・・・)
・メモリ増設
Windows95,98,MeではOSの仕組み上、64MB以上メモリを増設しても効果は期待できない。
WindowsNT4,Windows2000,WindowsXPでは、メモリ増設の効果はあるが、ブラウザの動作のみを考慮するならば、128MBもあればいいだろう。
しかしながら、現在、メモリは安いので、パソコン本体の説明書をよく読んで、適応する型番のメモリを出来る範囲で増設すればよい。
筆者の経験では、東芝のダイナブックWindows2000Pro機を、64MBから128MBに増設したら、見違えるように動作が速くなった。
ノートパソコンでは、効果があるのかも知れない。ちなみ、さらに192MBにメモリを増やして見たが、128MBの時と大差はなかった(なかなか難しいものである)。
なお、NT4では、メモリ増設後、ページングメモリのサイズを搭載メモリにあわせて、調整しなおす必要があること忘れないように!
Windows2000では、自動的に変更されているようだが、念のため確認をしておこう。また、休止モードもいったん解除して、再設定を行い、搭載メモリに応じた容量を確保させよう。
※メモリを増設すると言うことは、スワップメモリやページングメモリ、休止モード(レジューム)用のハードディスク上の領域も多く必要になるということを考慮しておかなければならない。HDドライブの空き容量が少ないなのにメモリを、516MBなどに増設すると、ページングとレジューム用で約1GBをハードディスク上に確保しなければ、ならなくなる。HDの空き容量に応じてメモリの増設サイズを決めるか、HD自体も増設するかである。
・ハードディスクの交換
最近は、高速に読み書き可能で大容量のハードディスクが安価に手に入る。ハードディスクのアクセス速度が上がると旧型パソコンでは、意外なほどパフォーマンスが向上することがある。
・グラフィックアクセラレータ
グラフィック機能がオンボードで、マザーボードから切り離しが出来ないときは、不可能だが、ボード搭載タイプならば、より機能の高いグラフィックボードに交換することで、グラフィックの表示速度の改善は期待できる。
・CPUアクセラレータ
機種によっては、対応できるCPUアクセラレータを搭載することで、処理速度が向上する。
■ 結論
パソコンの性能はトータルなバランスで決まり、もっとも重要なのは安定性である。メーカー製はある程度テストを行って、放熱や消音設計、トータルな性能のバランスを考慮してあるはず(ときに外れもあるが・・)である。従って、まず、買い替えを検討するのがよいと思う。
・予算に余裕があれば、より性能の高いマシンに買い換える方がよいだろう。
・趣味や特段の理由などがない限り、出来る範囲でのチューンアップを行うべきだろう
・また、OSもWindowsMe移行の方が、多少、実行速度は速い。特に、Bフレッツのように最大速度が速い場合は、OS間の差も顕著になる傾向にある。
3、プロバイダ側の問題へ
4、パソコン設定上の問題へ(Windows95,98の不具合、MTUの調整)
5、設定されているMTU値のコマンドによる確認方法
6、ルータの不具合による速度低下
7、ウィルス検出ソフトの不具合
8、フレッツADSLの定石
9、些細な対策(ブラウザの設定を含む)
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